間接送電権市場に「年間商品」が新登場
「年間商品」の新設で、電力取引がより戦略的に
JEPX間接送電権市場では、これまでの「週間商品」に加え、新たに「年間商品」が導入されます。長期相対取引における価格変動リスクを安定化させる、新たな選択肢です。

図に含まれる主な構成
間接送電権を使って価格差リスクをヘッジ(差額を精算)
「発電事業者」→「需要家」間の相対契約
JEPXスポット市場を介しての価格決定
エリアごとのスポット市場価格の違い(例:7.1円/kWh vs 6.8円/kWh)
間接送電権のカバー範囲と今後の拡大計画
現在、JEPX間接送電権市場では6つの地域間連系線・潮流方向に対して商品設定がなされており、2026年度にはさらに6商品が追加予定です。以下の図は、既存の設定方向と今後の拡張予定方向を示したものです。

年間商品の導入背景
年間商品導入は、ベースロード(BL)市場や長期相対契約の需要の高まりに応じた対応です。

年間商品と週間商品の違い
項目 | 年間商品 | 週間商品 |
---|---|---|
発行頻度 | 年2回(9月、2月) | 毎週 |
対象期間 | 1年間(4/1~3/31) | 1週間単位 |
リスクヘッジ対象 | 長期相対取引 | 短期市場変動 |
発行量の上限 | 空容量の50% | 残りの空容量 |
年間商品の発行タイミングと市場調整
発行タイミングは、各社の調達スケジュールに沿って設定。競争性と実需反映のバランスが図られています。

オークション時期と調達スケジュール
- 9月:旧一般電気事業者の卸入札開始
- 2月:BL市場での約定ピーク
- → 9月25%、2月75%の年間商品が発行
※タイムライン形式で図解
価格適正化と見直しの方針
現状では売入札価格が0.01円/kWhに偏重しており、制度本来の目的と乖離。今後は過去実績に基づいた価格見直しが進みます。

価格算出式
例:平均値差 × 調整係数(1/3)
上限価格の設定式
→ 過去2年または前月の値差 × 調整係数 × 200%
まとめ
系統用蓄電池の早期連系に向けた追加対策(2025年4月開始)
- 系統用蓄電池の接続検討の受付量が急増している背景から、資源エネルギー庁は蓄電池の早期連系に向けた追加的な暫定対策を導入する。
- 具体的には、特定の時間帯の充電制限に同意することを条件として、系統増強なしに速やかな系統接続を可能とする。
- 適用系統は「基幹系統」および「ローカル系統」で、系統充電する再エネ併設蓄電池を含む系統用蓄電池が対象。
- 制御方法は特定断面の充電制限(平常時)。
- 充電制限の上限は全国一律「12時間」が目安。
- 2025年4月以降の接続検討案件から適用を開始する。
間接送電権市場における「年間商品」の新設と最低約定価格の見直し
- 電力のエリア間取引を行う際の値差リスクをヘッジする目的で導入された「間接送電権市場」に、新たに「年間商品」が導入される。
- 対象連系線も追加される。
- 間接送電権の売入札価格(最低約定価格)が、エリア間値差を反映して設定されるよう見直される。
- 年間商品は年に2回(9月と2月)オークションが実施される。
- 年間商品・週間商品の発行量や発行タイミング、売入札価格については、今後の取引状況等を踏まえ、適切なタイミングで見直しが行われる予定。